ビジネスで勝つには、大学受験用の教材を使え!『新・独学術』のススメ

今回、ご紹介する書籍はビジネス能力の水準が求められている人におすすめの本です。

確実に能力を向上させたい人々へ向けた『新・独学術——外資系コンサルの世界で磨き抜いた合理的な方法』(侍留啓介著、ダイヤモンド出版)は、「学ぶべきこと全てが詰まっている」と高い評判を得ています。作家の佐藤優さんも“ビジネスパーソンにとって本当に役に立つ最良の参考書。一段階上のキャリアを望む人は必読”と絶賛しています。

真の無知とは、知識の欠如ではない。学習の拒絶である。

(1ページより)

と、哲学者カール・ポパーの言葉から始まる『新・独学術』。以下、書籍よりいくつかの要点を挙げてみます。

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ビジネスに必要なのは「賢さ」

序章では、著者の侍留氏がこの本を執筆した際のモチベーション、ビジネスに関する考えなどが書かれています。

侍留氏は三菱商事に7年間勤務後、シカゴ大学でMBAを取得し、卒業後にコンサルタントとしてマッキンゼーで働いていました。「海外MBA」や「コンサルタント」と聞くと、エリートというイメージを持つ人がほとんどです。しかし、

いまや時代は大きく変わり、MBAホルダーもコンサルタントも特殊で珍しいものではなくなりました。

と著者は言及しています。つまり、ビジネスマンであれば、MBAホルダーやコンサルタントと同じ土俵でビジネスを展開することが要求されるということなのです。

MBA取得者やマッキンゼーなどのコンサルティング会社出身の人々は、さまざまな業界で高いパフォーマンスを発揮しています。では、彼らはどうやって高い能力を維持しているのでしょうか。著者は、その答えは「賢さ」を身につけることだといいます。

「賢さ」とは、「知識量」と「論理力」です。MBAコースやコンサルティング会社を経験した人たちは、基礎知識を土台に、雪だるま式に新たな領域の知識を短時間で身につけることができます。また、論理がしっかりしているので、誰も経験したことのない、普通ならお手上げとなりそうな課題にも勇敢に取り組み、精度の高い解やアイデアを出すことができます。

つまり、他との差をつけながら、能力の高い人々と対等にビジネスを進めるには、知識量を増やし、論理力の強化が必要というのです。
しかし、知識量を増やすといっても、実際にどのトピックをどの程度勉強する必要があり、論理力をつけるために何をするのが効果的なのでしょうか。実際に、マッキンゼーなど要求水準が高い現場で働いてきた著者は考えました。

「可能な限り優れたパフォーマンスを実現するためにどうすべきか」と試行錯誤するなかで、開発・実践してきた

という先に、「大学受験用の教材」にたどり着いたのです。実際に、コンサルタント仲間に「参考書」を使って勉強してもらった結果、効果が発揮されたといいます。ビジネススクールに通ったり、コンサルティング会社に所属したりしなくても、参考書が高いパフォーマンス能力を引き出してくれるなんて意外ですね。

効率的にビジネス力を上げてくれるのは「参考書」

続いて、第1章では、「知識力」と「論理力」を磨く方法についての具体的な説明に入っていきます。

まず、著者が指摘するのは、日本のビジネスパーソンが海外のプロフェッショナルと比べて、「学習量」で大きく劣っているという点です。海外のプロフェッショナルたちは、ビジネススクールにいる間に相当量を学ぶ訓練をしています。ひと晩で100ページもの課題文を読書、次の日にはその内容を有能なクラスメイトと討論、そして、その内容を10枚ほどのレポートを毎日作成するなど、勉強を休む間もないほどです。

コンサルティング会社に入社した後も、勉強量は減りません。短期間で関連書を10冊以上読み、その内容を専門家や顧客に向けて数十ページのスライドにまとめる、というような作業が日々求められます。つまり、「できるビジネスパーソン」は数年間にわたって、大量な知識のインプットと、得た知識を論理的に構築するという作業を日常的に磨いているのです。特に欧米の企業では、情報のインプットを続けないとすぐに解雇されてしまいます。仕事上、知識力と論理力を磨くことは必要不可欠な作業なのでしょう。しかし、日本の企業はどうでしょうか。

日本では「学校での勉強は役に立たない」という考え方が支配的です。(中略)昔、海外の友人が「日本の財務省や銀行は、なんで経済学の専門家を雇わないで法学部出身者を雇用するの?」といぶかしんでいましたが(中略)、つまり、日本は学んだ履歴に基づく学歴社会なのではなく、大学入試時のスコアでその後が決まる偏差値社会なのです。

受験期間の数年間で得た知識で戦っても、大学時代から社会人を経て知識を積み重ねた人が強いのはいうまでもありません。そのうえ、彼らは論理力も毎日のように試される現場にいます。世界を舞台に戦っている多くが日本人ではなく、欧米の人々であることは一目瞭然でしょう。そんな危機的状況に気づいている「意識の高い」日本人について、著者はこう言及しています。

「せめて自分は、どんな環境でも生き残れるようになりたい」と(中略)ビジネススキルを磨くことを思考する人が増えているように感じます。しかしその一方で、「意識が高い」ことが必ずしも成果に結びついていないと感じる人も多いのではないでしょうか。(中略)本書は、そうしたビジネスパーソンがビジネスに役立つ知識と論理を磨くにはどうすればよいだろうか、という問題意識から出発しています。(中略)付け焼き刃的なビジネススキルの向上ではなく、本質的にビジネスに役立つブートトレーニングの方法を提唱します。

ビジネス書や技術書を読むだけのスキル磨きだけでは、グローバル化、高学歴化が進むビジネスの世界で生き抜くことは難しいのが現状です。そこで、著者は大学受験用の参考書を使うことを推奨しています。参考書を使えば、基礎的な経済や政治の用語、哲学や心理学の概念を知識として蓄えられます。

幅広い基礎知識を得ることで、世の中の動向に対する見識が拡大することが感じられるでしょう。さらに、視野が広がると、ニュースなどの情報がより深く理解できるようになり、独自の解釈も加えられるようになるのです。確かにこう聞くと、参考書を使った「独学術」は、ワンランク上のビジネスパーソンになるのに効率的、かつ効果的な方法だというのもうなずけます。

 


 

以降の第2章では、政治・経済・哲学の教養を効率的に身につける方法、第3章では現代文などの参考書を使った論理力の鍛錬方法が書かれています。そして、第4章は英語力を身につける方法、第5章は独学の時間捻出術が紹介されており、1冊を通して、ビジネスに役立つ独学術が満載です。さらに、巻末には優れた書籍の数々が紹介されているので、もっと知識を拡大したい人も満足できる内容になっています。

世界の発展に貢献したいという一心で書き上げた「新・独学術」。仕事に対する取り組み方を刷新してくれるはずです。

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