自分でブレーキをかけてしまう人が「思考の癖」を乗り越える4つの方法

「限界を超えて成長したい」

「限界を超えることができれば成長できる」

そのように考えたことがある方も多いはずです。

でも、本当に限界を超えると成長できるのでしょうか?

限界を超えるためにスケジュールを埋めまくり、忙しさとプレッシャーに追われて心が休まない。

メンタリストのDaiGoさんによる著書『突破力 無理なく限界を突破するための心理学』(リベラル社)によると、かつてDaiGoさん自身も「限界を突破できば、もっと新たな可能性が開けるはずだ!」と自分を追い込んでいた時期があったそうです。

しかし、人間はストレスで合理的な判断を失う生き物です。物事は上手く進まず、新しい可能性が見つかるどころかどんどん仕事は減っていき、一時は月収3万円の状態になってようやく気付いたといいます。

「今の自分は本当の自分ではない」とは、ただの思いこみではないか?

自らの本当の限界を認められず、ありもしない理想を追い求めていただけではないのか?

引用:「突破力」p.3ページより抜粋

この心理を、科学の世界では”バイアス“と呼ぶそうです。

“バイアス”とは、無意識に働く「思考の癖」のようなもので、あなたが「心にブレーキをかけてしまう」と感じているものは、この”バイアス”のことでした。

今回は、こうした「思考の癖」にハマらず、”バイアス”をかわして合理的な判断をするための方法について紹介します。

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限界は超えられない!「心のブレーキ」にまつわる間違い

「限界さえ超えれば上手くいく」と、耳障りの良い言葉をかけたとしても、実際に限界を越えることは容易なことではありません。

ただし、目標達成や成功を目指している場合は、茨の道を進む必要があるのも事実です。

目標や理想を達成するためには、一発逆転の方法などはなく、進み続けるしかありません。

しかし、本書で伝えているのは

限界は越えるのではなく、逆に自己の限界をしっかり見極めつつ、限界を上手く付き合う道を探す

ということです。

そもそも限界は突破できないし、突破する必要もない。
「生物学的な限界」なのか、「思い込みによる限界」なのかを突き止め、「思い込みによる限界」を突破する。限界があることは問題ではない。
人間の限界は、外部の要因でコロコロ変わる。限界の真偽の判断ができず、ルールもコロコロかわる限界に立ち向かう唯一の方法は「試す」こと。
思いついた仮設を検証しなければ何も始まらない。

「心のブレーキ」から自由になる4つの方法

「心のブレーキ」であるバイアスを解除する方法はいくつも明らかになっています。

いくかコツを抑えておくことで、今よりも判断力をあげ、新たなチャレンジに踏み出すマインドを養うことが可能です。

限界を越えようと頑張る必要はありません。

本当に必要なことは、バイアスの影響から逃れて、常に最適な選択ができるような合理性を養うこと。そして、「ただ試して確かめる」をひたすら実践していくことだということです。

バイアスを把握することで対処する4つの方法

人間が持つ特定の思考パターンを学ぶだけでも、人はより正しい判断を下せるようになります。

特定のバイアスについて学んだ者は、その直後から2〜3週間の間は思考の偏りに惑わされにくくなり、正しい判断を行う確率が上がったそうです。

①ワン・アット・ア・タイム戦略

人間は周辺情報に弱いため、複数の選択肢から何かを選ぶときにはすべてのオプションを一度に比べるのではなく、ひとつずつ情報を吟味しながら候補を絞り込んでいく戦略。

②困ったときは真ん中を選択する

人間はもともと物事を極端に捉えがちなため、両極端なイメージを浮かべて思考を中和したうえで、ちょうど真ん中の考え方を選択する考え方。

直感で自問 → 直感が間違っていることを想像して再び自問 → 真ん中あたりの判断を採用

③問題を分割する

問題を極端に考えてしまうバイアス(たいていの人は「自信過剰」か「自身不足」のどちらか)から逃れるには、問題を小さくブロックに分割して、それぞえに対処法を考えていく技法。

  1. どのようなプロセスで構成されているか分割
  2. 自分にとって最も優先だと思えるものをひとつだけ選択
  3. 選択した最も優先なことをさらに分割
  4. 分割した内容を実践 or 他の重要性に気付いて他の選択肢を吟味

④同じ問題を2度考える

「問題分割」を使うほどではないが、バイアスにとらわれない判断ができたか「自分だけで2回見積もりをする」方法。

この手法が最も有効なのは、予算の決定や作業時間の割当のような、数字に関する判断をする状況。

時間の視点を変える

時間の視点を変えることで、自分の未来のイメージを操ることでバイアスから抜け出す方法があります。

絶望的な未来を想像

最悪の未来を思い描くことで視野が広がり、物事を客観的に捉えられるようになる。

時間を区切り未来を想像

時間を細かく区切りながら未来をイメージすることで、脳が「遠い未来のことではない」と認識して、冷静な判断を下そうと働く。

老人になった未来を想像

自分の老け顔を想像することで気持ちにブレーキが掛かり、目の前の欲望に負けなくなる。

最悪な事態と解決策を想像

事前に最悪の事態を考えつつ、その原因を考えるというもの。

直感に勝るのは明確な計画

目標に向けた明確なプランがあることで、やるべきタスクに手を付けやすくなり、遂行のモチベーションが上がります。

それは、計画で達成率が上がるのはモチベーションだけでなく、事前のプランニングがバイアスから逃れやすくする働きもあわせ持つからです。

事前に細かい計画を立てることで、目標達成までのロードマップがクリアになるおかげで、人間の脳は「このステップさえ踏めば目標を達成できるのだ!」と考え始めます。結果として長期的な目標に意識が戻り、現在志向バイアスに負けにくくなるわけです。

引用:突破力p.92より抜粋

「いつ、どこで、どのように」の3つをしっかりと決めておくこと。
とくに「どのように」の部分を細かな計画を立てることができると、短期的な欲望にたいして強くなり、バイアスの影響から逃れやすくなる。
計画を立てることが苦手な人のための、科学的に正しい「倒れない計画」
自分で一生懸命考えて立てた計画がうまく行かなった時、わたしたちはダメージを負います。そして、マジメな人ほど自己嫌悪に陥っていまいます。でも、それは自然な反応なのです。人間の心には「計画したことは一貫させいたい」という性質「一貫性の原理」があ...

問題が起きたときの対処方法を決めておく

難しいゴールでない場合、問題が起きた時の対応をざっくり決めておく手法。

日単位プランニング

月や年単位などの遠い未来を、日単位に落とし込むことで未来の自分との結びつきを強く感じられるようになり、バイアスから逃れる方法。
例)
3ヶ月後→92日後
2年後→730日後

計画に休憩を組み込む

いったん目標から離れた時間を作る手法。
あらかじめ作った休憩ポイントにとり、冷静な判断力を取り戻すための時間として使える。
休憩のおかげでより深い情報処理が促されて、視野が広がる。
この休憩の際、なじみの深いアクティビティではなく、あえて新しいことにチャレンジすることで、新しいタスクをやりとげたおかげで前向きな気分が生まれ、その分だけ凝り固まった脳が開放される。

「自分にブレーキをかける原因」である”バイアス”をかわして、合理的な判断をするための方法についての紹介でした。

以降の章では、次について詳細が述べられています。

  • メンタルを最適化して「無意識のバイアスに無意識で対抗する方法」
  • 知るだけでかかりにくくなる20のバイアス
  • 徹底した客観性を育てることで無理なく限界を超える方法
  • 限界を突破してチャンスを掴む10週間プログラム

人生でストレスや行き詰まりを感じている方は、自分の思考の癖(バイアス)に気づくことで現状の突破に繋がります。

簡単なトレーニングを繰り返すだけの方法ですので、効率よく成功に近づける方法を試してみてください。

問題を解決して、人生をより良い方向に。

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