- 思考が前に進まない。あるいは、空回りする。
- 気になることがあると、頭がうまく働かず、考えがなかなか深くならない。
- 考えようとしても、目の前の別の課題が目に浮かぶ。
- 集中して考えることができない。
- 行ったり来たりで結論を出せず、時間をかけても深掘りできず、堂々巡りするこになる。
ということはありませんか?
ですが、安心して下さい。
これは、あなたが悪いわけではありません。
『ゼロ秒思考』(著 赤羽雄二,ダイヤモンド社)の著者によると、日本では小学校の時から、考える訓練、効果的に考えをまとめる訓練がほとんどなされていないといいます。
自分の考えをどのように深めていくのか、という教育は若干の作文の時間以外ほとんどされていないからです。
授業中の発言も、教師からの質問に答えることが大半です。
米国のように意見を戦わせることもほとんどない。ましてや、考えるプロセスや悩みへの対処法などは到底カバーされていない。
これはあまりにもったいないことです。
心の整理をし、考えをまとめ、深める方法があったら、誰でも別人のように成長できる。仕事ができるようになる。コミュニケーションの悩みも減り、不必要な苦しみから少なからず開放されて生きていくことが出来るのだといいます。
今回は、コンサルティングファームのマッキンゼーで14年間、ベンチャー企業の共同創業、経営支援に取り組む中で、多くの取り組みや人たちとの関わってきた著者による、『考えを深め、心を整理する効果的な方法』についてご紹介します。
必要なものは、「1枚のA4の紙」。
A4の紙1枚で行う「ゼロ秒思考」で思考は鍛えられる。
筆者は「考える」ためのヒントとして、3つの視点を挙げています。
- 頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にする。
- 言葉を自由に、的確に使うことを目指す。
- 言葉を中心的意味と揺らぎをとらえる。
つまり
- 思考の言語化
- 的確な言葉の選定
- 本質の見極め
です。
言葉への鋭い感覚を持ち、その場にあった的確な言葉使いをする人の話は非常に分かりやすいのだといいます。
定義が明確で、何を言っているかがよく分かり、一つひとつの説明が抵抗なくすっと入っていくるからです。
言葉がぶれず、言おうとしていることがピタッと理解できる。そして、本質が見えてくる。
それによってにコミュニケーションもスムーズに行くようになります。
このような人は、言葉使いだけでなく視点、ポイントが明確なので、仕事もできることが多いそうです。
自分自身が混乱することがなく、一緒に仕事する人も働きやすく整然と進む。
言葉にあいまいさがなく、かつ率直なので、好感も持たれやすいということです。
ゼロ秒思考のメモ書きの方法
脳科学的にも「自分の考えを紙に書き起こすこと」は、脳に良いと言われています。
著者も「メモ書き」は、こわばった頭を解きほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法だと述べています。
頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書き溜めることで、頭がどんどん動くようになり、気持ちも整理されるようになる。
自意識にとらわれ悩むことがなくなっていく。「メモ書き」により、誰でも、この境地にかなり早く到達できる。
自分でも驚くほど頭の回転が速くなる。
引用:p60「ゼロ秒思考はメモ書きで身につける」より
具体的なゼロ秒思考の方法はこうです。
ゼロ秒思考の手順
- A用紙を横置きにして、1件1ページ使用する。
- 1ページに4〜6行、各行20〜30文字、1ページを1分以内。
- これを、毎日10ページ書く。
引用:p60 「ゼロ秒思考はメモ書きで身につける」
この「メモ書き」は、合計すると1日10分くらいで出来ます。
費用はかからず、頭や感情の整理に即効性があるということ。
行動上の課題を解決し、スタイルまで変更することが出来るといいます。
メモ書きを3週間から1ヶ月続けると、頭にどんどん言葉が浮かぶようになる。メモに書くよりも早く、言葉が湧いてくる。
1ヶ月前にモヤモヤとしていたものが、言葉が明確に浮かび、アイデアが続々と出てくるようになる。頭の速さに手の動きがついていけず、もどかしく思いながらアウトプットし続けることになる。
さらに数ヶ月続けると、瞬間的に全体像が見えるようになり、「ゼロ秒思考」に近づいていく。ものよっては、瞬間的に問題点が見え、課題が整理でき、答えが見えてくる。
この変化には、性別、年齢、経験を問わない。
引用:p63「ゼロ秒思考はメモ書きで身につける」より
「メモ書き」の効能
メモに書くことで、もやもやした思い、懸念事項、考えも整理されるのだといいます。
この「考えが整理される」とは、勘や経験に基づく知識である「暗黙知」がはっきりと形になるということ。
つまり、文章・図表・数式のように「形式知」化するということです。
これによって、仕事上の説明や指示もより具体的に本質を捉えた会話ができるようになり、コミュニケーションが円滑に進められるようになります。
また、自分の頭の中のイメージや感覚などを言語化することで感情の整理にも繋がります。
「メモ書き」を使うことで懸念事項などが整理され、大切なことが見えてくることは自信や前向きな気持ちに繋がるといいます。
実際にこの「メモ書き」、ゼロ秒思考を初めて試したのが2015年12月2日。
当時の目標は「コピーライターになるためにはどうしたら良いか?」。
それから思考の整理にゼロ秒思考のメモ書きを使用し続けて8ヶ月後、WEB企業でのコピーライター職の内定を頂き、2016年11月1日からコピーライターとして勤務を始めています。
最初は、自分の感覚やイメージを文字に起こすというのは難しさもありました。
しかし、続けていくと文字を書くスピードも早くなり、感覚も鋭くなっていく実感がありました。
考え方を強化したい方
物事を深く考えられるようになりたい方
思考方法について、モノゴトの考え方について興味を持たせてくれたこの「ゼロ秒思考」
目標を達成するきっかけをくれたこの「ゼロ秒思考」を、自信を持ってオススメします。