- 仕事を断るのが苦手
- 重要な仕事が分からなくなった
- 働きすぎて疲れている……
というお悩みの方に向けて
今回は、少ない労力でより成果を出すにはどうするか
という究極の問題を解くために書かれた本。
「エッセンシャル思考」(著 グレッグ・マキューン,かんき出版)についての紹介です。
エッセンシャル思考とは
エッセンシャル思考は、より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるためのものである。そのためには、ものの見方を大きく変える必要になる。
(中略)
エッセンシャル思考になるためには、3つの思い込みを克服しなくてはならない。
「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」――この3つのセリフが、まるで伝説の妖女のように、人を非エッセンシャル思考の罠へと巧みに誘う。
引用:Kindle版103ページ 「エッセンシャル思考とは何か」より
著者いわく、これら「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」の考え方を別の考え方に置き換える必要があるといいます。
- 「やらなくては」→「やると決める」
- 「どれも大事」→「大事なものはめったにない」
- 「全部できる」→「何でもできるが、全部はやらない」
この3つの考え方が、本当に大事なことを見極め、最高のパフォーマンスを発揮することが可能になるということです。
エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違いは、自分の時間とエネルギーを効果的に配分して、もっとも重要な仕事で成果を上げるいるかどうかです。
エッセンシャル思考の人は、適当にやろうとは考えず、トーレドオフを直視し、何かをとるためには何かを捨てるといいます。
引用:Kindle版211ページ 「より少なく、しかしよい良く」より
優秀な人ほど陥る成功のパラドックス
- 目標を見定め、成功へと一直線に進んでいく。
- 成功した結果、「頼れる人」という評判を得ることで、多様な仕事を振られるようになる。
- やることが増えすぎて時間とエネルギーがどんどん拡散され中途半端になるだけなく疲弊していく。
- 本当にやるべきことができなくなる。
(成功したことで、自分を成功に導いてくれた方向性を見失う。)
皮肉なことに、優秀な人ほど成功を求めることによって失敗してしまうというこの状態に陥ってしまうということです。
選択肢が増えることで、逆にその数に圧倒されてしまいます。
心理学で言う「決断疲れ」という状態で、選択の機会が増えすぎると、人は正しい決断ができなくなるのです。
エッセンシャル思考の整理方法
エッセンシャル思考の本質は3つ。
- 評価する
- 捨てる
- 実行する
「評価する」ことで、それが本当に必要なものかどうかを判断します。
「これをすることで、他の何よりも重要な成果が得られるか」が判断基準です。
「必要ではない」という評価をしたものは、勇気を持って「捨てる」。
「これをもっていない状態で、今からお金を出して買うかどうか」と考えると判断しやすくなります。
人生や仕事でも選びぬいた行動を「実行する」ためには、やりやすい習慣をつけることが必要です。
行動を仕組み化することで、意志の力に頼らず行動に移すことができます。
以降の章について
以降の章では、エッセンシャル思考の「見極める技術」「捨てる技術」「仕組み化の技術」について詳しく解説されています。
物事の本質を見極める思考方法について興味がある方は、試してみてはいかがでしょうか?